木質バイオマス燃料搬送装置の開発概要について
脱炭素社会への変換が要求される時代にあって、再生エネルギーと同様に急速に普及しているのが木質バイオマス発電であります。
ここでは、木質バイオマス発電所用として弊社が考案しました木質燃料供給装置の開発概要を示したものであります。
本搬送装置及びコンテナは、「燃料供給システム及びオープントップコンテナ」の特許「特許第6901716号(令和3年6月22日)」を取得済みです。
御社にて、製品化に向け弊社と共同開発に値するかについてご検討をお願いしたく存じます。
今後多くの木質バイオマス発電事業が計画されております。
これら事業への貢献を通して、脱炭素社会に向けて貢献できるものと考えております。
木質バイオマス搬送装置の現状の課題について
現状、発電所における木材チップ等のボイラ投入口への搬送は、ホッパとコンベヤを組合せた方式(下図参照)またはバケットクレーン方式が採られていますが、前者方式では燃料の性状の違いから水分含有量・チップ形状やサイズ等に起因する燃料供給装置のトラブルが発生することがあると発電所運営者様からご意見をお聞きしたり、また後者方式では事業者側から建築費や設備費の初期建設費用並びにランニングコストが高くなるとのご意見をお聞きすることがあります。また、木材等をチップ加工する工場から発電所に搬入しボイラに投入する迄の工程がチップ工場からのホイールローダによるダンプトラック等への積込み→発電所での荷卸し→燃料の一次保管→乾燥庫への移し替え→燃料庫→コンベヤ装置ホッパへの投入等煩雑で、各工程でのホイールローダの使用を要する等省力化や安定稼働についての課題を抱えている状況にあると考えます。

開発イメージ
本提案は、今迄コンベア等でボイラに燃料供給されていた方式を、専用コンテナを燃料受け入れ→乾燥庫→燃料保管庫→コンテナをリフトでボイラ上部迄上昇させ→燃料投入→リフト下降→空コンテナ回収→コンテナへの燃料充填と巡回させる事により、燃料供給に関わる作業全体をシステム化する事により、大幅な合理化・省力化を図るものであります。
本システムの導入する事により、燃料受入保管庫における作業やコンベアへの燃料投入等ホイールローダーによる作業を無くすと共に、燃料投入迄の過程で燃料の飛散防止等も配慮したものであります。
新たな設備概要につきましては、下図に示します「開発概要図」を参照願います。
尚、既設バイオマス発電所燃料供給装置においても、本考案の専用コンテナ「オープントップコンテナ」を 採用する事により、木質燃料を加工場から発電所・乾燥庫・ボイラ供給コンベア投入口迄の搬送システム を大幅に合理化する事が可能となり、省力化・コスト低減に大きく寄与するものと考えています。

開発概要図
